創意工夫

キムタクのドラマ「CHANGE」の最終回を観ました。

25分のノーカット長回しが話題になりましたが、
実際に観ていて「おいおい、これいつまで続くんだよ」と思い、
多少飽きつつも結局最後まで見てしまいました。

おそらくチャンネルをチェンジさせないチカラは相当なものだったかと。
結果だけみればみんな「テレビにくぎづけ」になってたはず。

実際、最終回の視聴率は、ごくせん初回を超えて今年のドラマで最高だったみたいですね。

ドラマ、しかも最終回というのは、
めまぐるしく展開されるもの、その展開にひとはくぎづけになる、
という常識を見事にうちやぶった
新しい手法だと感心しました。


新しい手法といえば、古典文学にグラビアをつけて売り出す文庫本シリーズも
やられた感あります。

純文学だけに、青年誌のようなB級アイドルではなく、夏帆ちゃんのような邦画系女優を起用できる
というところもいい計算がされてます。

その作品の世界観を視覚的に訴えていて、かつ
古典なんだけど新しく見えて「いま読むもの」になっている。

単純に思わず手に取ってしまうチカラもあります。

広告的に考えると、夏帆ちゃんを起用した「本っていいね。」的キャンペーンがあって、
作品がぶらさがっている・・・となってしまうのがふつう。

これは、広告と商品を一体化させた、という捉え方もできるかもしれません。
それ自体がニュースになってPRされているわけだから広告としての役割は充分果たしていると・・・。

こうゆうやり方が「いまっぽい」コミュニケーションだなーと思う。
問題は「じゃあ、俺たちはどうやって稼ぐの?」ってことですが。


ドラマ離れ、本離れ。クルマ離れ、酒離れ。広告離れ。

いろんなものと離れ離れになっているようですが、
だからこそ、工夫次第で新しいもの、新しい表現が生まれる可能性がある。

そんな時代って、もしかしたらけっこう悪くない時代なのかもしれません。